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1)視覚案内システムは、ビジュアル・サインと情報変換型表示装置で構成する。
2)ビジュアル・サインは、案内サイン、誘導サイン、位置サイン、説明サイン、規制サインの5種で構成する。前記3種は移動系の情報内容を表示するサインで、誘導サインは特定施設の方向を指示し、位置サインはその施設である旨を告知し、案内サインは図形を用いて空間的な関係性を案内する。説明サインは乗降手続や列車に関する情報を説明するサインである。規制サインは立入禁止など、安全や管理上、常時利用者の行動・行為を規制するサインである。
3)ビジュアル・サインは、パブリック・コンコース全域の所々に配置するサイン種別毎の情報内容に、相関関係を与えてシステムを形成し、総括的かつ連続的な情報提供を行うことが必要である。断片的な情報提供では、ニーズを満たせないことに留意を要する。
4)案内サインは、駅出入口や改札口付近など、利用者がパブリック・コンコースで移動を開始する前の位置で表示することが必要である。的確な情報収集は、適正な行動の前提条件である。
5)誘導サインは、利用者流動を円滑化するために、全域的な基本動線を視覚化する情報を選択して、移動しながら視認できる性能を与えた情報表現を行うことが必要である。
6)情報変換型表示装置は、電子式表示装置等を用いて、列車系の情報内容及び異常時系の情報内容を表示する。
7)利用者が関係する異常には、列車運行・構内・アクセス交通・街などの異常などがあり、表示内容の巾を拡げることが期待される。
また表示位置として、駅出入口、改札口付近のほか、基本動線の分岐点にも設置することが望まれる。
特に聴覚障害者のニーズに対応して、今緊急情報が流れているという事実をわかるように、誘目性を高める工夫が必要である。
8)当該ターミナル駅で利用できる全ての列車情報を、駅出入口や基本動線分岐点、インフォメーションセンター等の位置で確認することができれば、利便性を高めることができる。
9)移動系の情報内容を主とした視覚案内システムのフローチャートを図1に示す。

 

 

 

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